近年、クラウドサービスやAIの普及により、データセンターの電力消費は世界的に急増しています。 大規模なデータセンターでは数十MW規模の電力を消費することも珍しくなく、エネルギー効率の改善は重要な経営課題となっています。 特にデータセンターでは、IT機器そのものの電力消費だけでなく、サーバーの発熱を抑えるための冷却設備が大きなエネルギーを消費します。 そのためエネルギー効率を示す指標としてPUE(Power Usage Effectiveness)が広く用いられています。 PUEは次の式で表されます。
PUE = データセンター総消費電力 / IT機器消費電力
この値が1.0に近いほど効率的なデータセンターとされますが、現実には冷却設備・電源設備など多くの補助設備が必要になります。 その中でも特に大きなエネルギーを消費するのが冷却水循環システムです。 しかし実は、この冷却水配管にはこれまでほとんど活用されてこなかった未利用エネルギーが存在しています。 本記事では、データセンターの冷却設備に存在する未利用エネルギーを回収し、再生可能エネルギーとして活用する方法について詳しく解説します。
データセンターの冷却システムは一般的に次のような構成になっています。
サーバー ↓ 空調機 ↓ 冷却水循環 ↓ チラー ↓ 冷却塔
この冷却システムでは大量の冷却水がポンプによって循環しています。 大規模データセンターでは1時間あたり数百トン以上の水が循環することもあります。 つまり冷却水配管には
といったエネルギーが存在しているのです。
ポンプによって送られる水には圧力があり、配管内を流れることでエネルギーが生まれます。 通常このエネルギーは配管抵抗やバルブによって消費され、熱として失われています。 つまり多くのデータセンターでは、 本来回収可能なエネルギーがそのまま捨てられている状態になっています。
このエネルギーを回収する方法として注目されているのが マイクロ水力発電です。
マイクロ水力発電は、水の流れを利用して電力を生み出す小規模発電技術です。 河川だけでなく、
など、さまざまな場所で利用できます。
Cruttoは配管ラインに直接設置できる インライン型マイクロ水力発電装置です。 既存設備の水流を利用するため、 大規模な設備改造を行う必要がありません。
データセンターでは設備の安定性が非常に重要です。 そのため発電設備を設置する場合でも、冷却システムに影響を与えない設計が求められます。 Cruttoではバルブ制御盤E-MWGを使用することで、次の制御を行います。
これにより、冷却設備の運転を維持しながら安全に発電を行うことができます。
マイクロ水力発電を導入することで、データセンターのエネルギー効率を改善することができます。
また、発電設備は分散配置できるため、施設全体のエネルギー効率を段階的に改善することが可能です。